【年金誤解】GPIFの運用損で破綻する?

驚く女性 お金に関する雑学

こんにちはー!

いつもお読みいただきありがとうございます。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い世界経済が冷え込んだことから、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が過去最悪の運用損を計上したことがお茶の間を賑わせましたね。

さて、こんなニュースを聞くと、年金は破綻するのかなと不安になりますよね。

安心してください。たとえGPIFが一時的に運用損を計上しても年金は破綻しません。

今回はこのことについて記事にしました。

それではよろしくお願いいたします。

GPIFとは何か

GPIF(Government Pension Investment Fund)とは年金積立金管理運用独立行政法人の略称です。

現代の日本では少子高齢化が進み、現役世代の保険料だけで給付を賄うと保険料の引き上げや給付の引き下げが避けられません。

そこで、支払われた年金保険料のうち、給付に使われなかったものを積立金として運用し、運用収入や元本を将来世代の給付に充てることになっています。

概ね100年後に年金給付の1年分程度の積立金が残るように積立金を活用していくことになっています。

積立金の役割

出典:年金積立金管理運用独立行政法人ウェブサイト

この積立金を運用する組織がGPIFです。

積立金を安全に運用することがGPIFの役割

積立金は国民の老後の大事な収入源を担うことから安全に運用することが法律によって求められています。

第二十一条 厚生年金保険法第七十九条の三第一項の規定に基づき寄託された積立金(以下「厚生年金積立金」という。)及び国民年金法第七十六条第一項の規定に基づき寄託された積立金(以下「国民年金積立金」という。)の運用は、次に掲げる方法により安全かつ効率的に行われなければならない。

出典:年金積立金管理運用独立行政法人法(平成十六年法律第百五号)

また、厚生労働大臣が定めた中期目標において実質的な運用利回り1.7%の確保を最低限のリスクで確保することが求められています。

GPIFが一時的に運用損を計上しても年金は破綻しない

本題に入ります。GPIFが一時的に運用損を計上しても年金は破綻しない理由を解説します。

積立金は財源の約1割

下図は2019年財政検証結果のケースⅤにおける今後100年間にわたる年金財源の内訳です。

年金財源割合

出典:2019(令和元)年財政検証関連資料

なお、ケースⅤとは様々な経済、社会情勢を考慮し6段階のケースを想定した際の下から2番目のケースです。

図によると、年金の財源のうち積立金の割合はどの期間においてもおおむね1割に過ぎません。

積立金が枯渇しても年金はもらえる試算

先ほど触れたとおり、年金における積立金のウェイトはそこまで大きくありません。

なので、仮に積立金が枯渇しても年金の給付水準はある程度確保されるのです。

下図は2019年財政検証結果におけるケースⅥの今後の年金給付水準です。

2019財政検証ケースV

出典:厚生労働省「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しー2019(令和元)年財政検証結果 ー 」

なお、ケースⅥは6つのケースのうち最も悪い状況を想定したケースであり、実質経済成長が長期にわたり▲0.5%の経済成長を見込んでいます。

実現すると、年金だけではなく社会システムの見直しを迫られるレベルですね。

図によると2052年度に積立金が枯渇します。

その後、保険料と税金のみで年金給付を賄ったとしても、現役男子の手取り収入と比べて36~38%のお金が年金として支払われるとのことです。

今の価値になおすと大体月額16万円ですね。

日本の社会システムの変革が迫られるような経済状況においても、これだけの年金額が払われるのです。

長期運用なので短期的な失敗が将来の給付に与える影響は小さい

GPIFの運用先は次のとおりになっています。

積立金投資先内訳

出典:年金積立金管理運用独立行政法人ウェブサイト

国内外の株や債券に投資をしているということですね。

株や債券は短期的にはリターンがプラスやマイナスを行き来するものの長期的にはプラスになるという性質があります。

実際、下のグラフのとおり2001年度の運用以降、年率2.97%、累積70兆円の収益をあげています。

積立金累積収益

出典:年金積立金管理運用独立行政法人ウェブサイト

そのため、○○ショック等の短期的な市場の変動により運用が失敗したように見えても、年金給付に与える影響は少ないといえるでしょう。

なお上のグラフの期間には100年に一度の金融危機と呼ばれたリーマンショックはもちろん、コロナショックも含まれています。

まとめ

まとめ
  • GPIFとは将来の給付のために積立金を安全に運用する組織である
  • 積立金は将来の年金の財源の1割に過ぎない
  • 積立金が枯渇しても年金はある程度もらえる試算
  • 長期運用なので短期的な失敗が将来の給付に与える影響は小さい

以上、あなたの年金に対する不安が少しでも解消されたら幸いです。

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