こんにちはー!
いつもお読みいただきありがとうございます。
今回は
- 老後のためにコスパ良くお金を増やしたい
- 日本の高配当株はパッとしない
- 不動産投資に興味が出てきたけど高額で手が出せない
- 賃料収入に憧れるけど管理が大変そうだな
という方向けにスマホ一つで完結し、少額から不動産投資ができ、高配当のJリートをご紹介します。
お読みいただくとJリートがどういうものか、魅力やリスクはどんなものがあるかがわかる内容になっていますので、是非最後までご一読ください。
なお、長くなりますので目次を頼りに必要な所だけお読みいただくかたちでも結構です。
それではよろしくお願いします。
Jリートとは
Jリートとは不動産投資信託のことです。
皆からお金を集めて、不動産のプロが分散投資を行い、得られた賃料や売却益を皆で分けます。
スマホ一つで大家さんに!?
不動産の登記や管理などの面倒なことは全てプロがやってくれます。
- 証券口座を開きます
- Jリートを買います
後は、あなたが遊んでいるときでも寝ているときでも不動産収入が入ります。
スマホ一つで大家さんになれるというわけですね。
16年で3倍強?TOPIXより優秀
さて、スマホ一つで大家さんになれるといっても簡単な分儲からないんじゃないの?
と思う方もいると思います。
驚くなかれ、株式より儲かるポテンシャルを秘めているのです。
下記のグラフは配当込みの東証REIT指数と東証株価指数の推移を比較したものです。
2003年3月を始点とし、終点は2020年12月となっています。
この間、東証株価指数はおよそ3倍に上がっていますが、東証REIT指数はおよそ3倍強になっています。
Jリートの仕組み
ところで、Jリートの仕組みはどうなっているのでしょうか?
下記はJリートの仕組みの概念図です。
出典:一般社団法人投資信託協会
投資法人の資金調達は投資家からの出資と金融機関からの借入があります。
実際の運用等は委託により別会社が行います。
得られた収益を投資家に分配します。
証券取引所を通じて株と同じように売買できます。
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ちなみに銀行からの借入を借り換えしながら事業を展開しています。
詳しくは後述しますが、Jリートは制度上キャッシュをあまり持てません。
そのため、銀行からの融資が止まるのは資金繰りが上手くいかなくなります。
実際、リーマンショック直後、ニューシティ・レジデンス投資法人が、資金繰り悪化に伴い黒字なのに破産をしたのは衝撃的でした。
なお、その後、国策により不動産市場安定化ファンドが設立されました。
国により、借り換えが困難な投資法人に対するセーフティネットが張られたことはJリート市場にとって嬉しいことですね。
スポンサーが大事
先ほどの概念図の中に運用会社というのがありましたね。
資産運用に関する業務全般を行っているので、運用会社のかじ取りが投資家の収益を左右します。
ところで、この運用会社にはスポンサーがいるのです。
資金的、人的の面で運営に関わっています。
ということはJリートとスポンサーは切って切れない関係にあります。
そのためスポンサーの動きはJリートの価格に影響しますので、動向にはアンテナを張る必要があります。
Jリートの投資先
Jリートの投資先は次のとおりです。
Jリートが始まったころに比べるとオフィスの割合は下がりましたが、それでもまだオフィスが投資先の主流です。
テレワーク普及にともなってさらに縮小すると思われますが、今後もまだまだ多くのウェイトを占めるのではないでしょうか。
一方、物流施設はネットショッピングの拡大にともなって堅調だと考えられると思います。
また、日本は超高齢化社会が目前に迫っているので、ヘルスケア施設の需要の拡大が見込まれるのではないかと考えます。
三つの投資方法
Jリートへの投資方法は下記の3つがあります。
ETFや投資信託なら少額から投資法人の分散を図ることができるので、手軽に始めることができるため最初の一歩におすすめです。
Jリートの魅力
Jリートの魅力は4つあります。
- 少額から分散投資ができる
- 手間がかからない
- 高い分配金を安定して望める
- 換金しやすい
それぞれ解説します。
少額から始められる
一般的に不動産投資は多額の出資がつきものです。
中古物件でも数百万円はかかるでしょう。
上を見たらキリがありません。
しかもローンを組んで不動産を取得することもしばしばあります。
安定した賃料を得るために複数の不動産を取得するにはさらにお金が必要。
なんだかハードルが高いですよね。
一方、Jリートの場合、少額から分散効果を得られます。
皆からお金を集めているから、一人当たりの投資額が少なくても大丈夫なわけですね。
安いものだと2,000円程度で買えるものもあります。
しかも、個別銘柄であっても複数の不動産に投資をしているので分散効果が得られます。
手間がかからない
実物の不動産の場合、物件を修繕したり、家賃を回収したり、借主を募集したり、借主の苦情を受け付けたりと管理に手間がかかります。
一方、Jリートは実際の業務をプロに委託していますのでこれらの手間がかかりません。
高い分配金を安定して望める
Jリートの分配金は株の配当金に比べて高い傾向があります。
下記のグラフは2011年1月から2020年12月までのJリートの分配金利回り、TOPIXの配当金利回り、長期金利、Jリートの分配金利回りと長期金利の差の推移です。
TOPIXの配当利回りに対して一貫してJリートの分配金利回りが高いことが分かりますね。
これは、Jリートが税制優遇されているからです。
利益の90%以上を投資家に分配すると法人税がかからないのです。
一方、上場企業は利益に法人税が課されて、残った利益から配当を出す仕組みとなっています。
Jリートの分配金は株と比べると安定しています。
よほどのことがない限り、一度、賃貸借契約を結べば契約期間中、賃料は変わらないからです。
実際下記のグラフのとおり賃料は安定しています。
また、企業努力により稼働率が高い水準となっていますね。
換金しやすい
実物不動産の場合、売買は相対取引のため早くても数か月はかかるでしょう。
一方、Jリートは証券取引所を通じて売買ができますから換金性が高いです。
Jリートのリスク
魅力がいっぱいのJリートですがしっかりリスクもあります。
- 元本割れのリスク
- 減配リスク
- 災害リスク
- 金利リスク
それぞれ解説します。
元本割れのリスク
元本保証ではありません。
換金性の高さから実物不動産に比べて価格が感情的に動きやすいです。
また、スポンサーの動向に価格が影響されます。
そのため、時価が元本を下回ることもあります。
最悪、投資法人が倒産し証券が紙切れになるリスクがあります。
減配リスク
うまく稼働率を高められず減配することがあります。
また、Jリートは構造上、内部留保をあまりもてないため株式と比べて頻繁に増資が行われます。
増資をすると一口当たりの利益が小さくなり、ひいては減配することがあります。
災害リスク
日本は災害大国です。
災害により不動産が毀損することがあります。
その際、不動産の使用が困難になると賃料が途絶えるリスクがあります。
ただし、火災については保険に入っているケースが多く、地震のリスクはPMLという数値を使ってコントロールしています。
金利リスク
Jリートは投資家へ証券を発行するとともに金融機関からの融資により資金調達を行います。
その際、金利がコストになります。
そのため、金利の上昇はコストの上昇を意味しますので、収益を圧迫する可能性があります。
Jリートの今後
なるほど、Jリートの魅力やリスクがわかったところで、日本は今後少子高齢化がますます進んで人口が減るんだから不動産は儲からないんじゃないの?
という声が聞こえてきそうですね。
結論的にはそうとも限らないのです。
所在地別保有比率
下図をご覧ください。
東京だけで保有不動産の割合の半分ほどを占めています。
ということはJリートの行く末は郊外を含んだ日本全体の不動産の行く末とは別の道を歩む可能性があるのです。
投資部門別売買状況
下図は投資部門別REIT保有金額です。
金融機関と外国法人が多くを占めていますね。
次のグラフは直近一年間における投資部門別売買状況です。
海外投資家は売買が激しいですね。
その時々の相場に応じて売り買いを行っており先が読みにくいです。
銀行は価格が乱高下するときに売る傾向があるように見えます。
ただ、長期的には低金利が続くと相対的にJリートの魅力が高いので保有を続けると思われます。
日銀は一貫して買ってくれているのでJリートを下支えしていると言えるでしょう。
とにもかくにも金融緩和をするのか、Jリート購入枠をどうするのか等日銀の動きに左右される面がありますので、動向には注視したいですね。
まとめ
- Jリートとは不動産投資信託のことであり
- 17年間で3倍強の成長を見せた優秀な投資先である
- 次の4つの魅力がある
- 少額から分散投資ができる
- 手間がかからない
- 高い分配金を安定して望める
- 換金しやすい
- 一方で次の4つのリスクがある
- 元本割れのリスク
- 減配リスク
- 災害リスク
- 金利リスク
- 都市部に物件が集中しているため日本全体の不動産とは異なる行く末をたどる見通し
- 日銀の動きからは目が離せない
以上、Jリートがどういうものか、魅力やリスクはどんなものがあるかわかっていただけたら幸いです。