【年金減額!?】将来の年金はあてにできないのか?

老夫婦の後ろ姿 お金に関する雑学

こんにちはー!

いつもお読みいただきありがとうございます。

さて、今回も知らないと損する年金シリーズです!

よろしくお願いします。

将来の年金は2~3割減!?

厚生労働省による2019年の財政検証の後、将来の年金が2~3割減るという報道がありましたよね。

さらに、先日もショッキングなニュースが流れていました。

引用

日本年金機構は、年金の支給などの事務処理をチェックした結果、昨年度までに年金の未払いや過払いなどのミスが1700件余りあったことを明らかにしました。

出典:NHK NEWS WEB 2020年9月10日

こんな状態では将来の年金をあてにしていいかどうか不安ですよね。

安心してください。年金を老後の収入としてあてにできる可能性は高いです。

以下、理由を解説していきます。

将来の年金受給額はいくらになるのか?

月額1.2万円の減

2019(令和元)年の財政検証では、6段階の経済状況により将来の年金財政を検証しています。

ケースⅤとは下から2番目のケースです。長期にわたって実質経済成長がない前提です。

2019財政検証ケースV

出典:厚生労働省「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しー2019(令和元)年財政検証結果 ー 」

本来は所得代替率が50%を下回る場合は、給付や負担について見直しがされます。

しかし、あえて機械的に財政のバランスが取れるまで給付水準を調整するとしても、調整の終わる2058年度に月額20.8万円もらえる試算となっています。

2019年度では月額22万円ですから、1.2万円の減ですね。

ちなみにこの年金額はモデル世帯においての金額です。

モデル世帯においては下記を参照してください。

モデルケースの説明

出典:厚生労働省「いっしょに検証!公的年金」

何故一番下のケースを使わないか

6段階中一番下のケースでは長期にわたり▲0.5%の経済成長が続く試算となっています。

財政検証のなかでは、次のように表現されています。

ただし、ケースⅥは、長期にわたり実質経済成長率▲0.5%が続く設定であり、年金制度のみならず、日本の経済・社会システムに幅広く悪影響が生じ、回避努力が必要。

出典:厚生労働省「2019(令和元)年財政検証結果のポイント」

要するに、年金ヤバイとかではなく、日本ヤバイとなってしまうわけです。

なので、このケースで年金額を考える意味はないと判断し、下から2番目のケースを使用しました。

知っておきたい所得代替率の話

鋭い方ならここまでお読みいただき次の疑問を持ったに違いないと思います。

鋭い人の疑問
  • 22万円が20.8万円になるなら2~3割も減っていないじゃん
  • 冒頭の話は何だったのか?

説明します。

所得代替率とは

所得代替率の定義は次のとおりです。

「所得代替率」とは、年金を受け取り始める時点(65歳)における年金額が、現役世代の手取り収入額(ボーナス込み)と比較してどのくらいの割合か、を示すものです。

出典:厚生労働省「いっしょに検証!公的年金」

要するに、退職して給料がなくなったとき、どれぐらいを年金で賄えるかを表す指標ですね。

所得代替率はどれぐらい減るのか

再び先ほどの図の登場です。

2019財政検証ケースV

出典:厚生労働省「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しー2019(令和元)年財政検証結果 ー 」

2019年度の所得代替率は61.7%に対して、2058年度の所得代替率は44.5%です。

つまり、所得代替率はおよそ2~3割減ったことになります。

冒頭の話は金額ベースではなく所得代替率ベースの話だったということですね。

インフレにより購買力が落ちるのではないか?

鋭い人なら今度は次のような疑問を持つことだと思います。

鋭い人の疑問
  • 金額がそこまで減らないのは分かったけど、世の中は長期的にみればインフレ傾向にあるのだから実質的な年金額はもっと減ったように感じるんじゃないの?

ごもっともでな疑問だと思います。

しかし、安心してください。

先ほどの20.8万円はインフレを加味したうえで、現在の価値になおしたものなのです。

つまり、現在の20.8万円でできるような生活が保障されている試算なのです。

何故購買力を維持できるのか?

では何故、インフレに負けずに購買力を維持できるのでしょうか?

結論から言うと、日本の公的年金が賦課方式を採用しているからです。

賦課方式とは?

公的年金の財源の仕組みは大きく分けて賦課方式と積み立て方式があります。

それぞれの特徴は下図のとおりです。

積立方式と賦課方式の特徴

出典:日本年金機構「知っておきたい年金の話」

図のとおり、賦課方式は現役世代からの保険料を財源とするため、インフレに強いのです。

モノの値段があがる→会社の売り上げが増える→給料が増える→保険料が増える

という流れができるということですね。

経済前提は甘いのか?

鋭い人ならさらに次の疑問を持つことだと思います。(鋭い人恐ろしい)

鋭い人の疑問
  • 本当にこんなに都合よくいくの?検証の前提となっている見込みが甘いんじゃないの?

確かに試算の前提となるデータが楽観的なものだと結果に信ぴょう性がありませんよね。

しかし、安心してください。前提となるデータは実績に基づくデータを採用しているうえに、定期的に見直すことになっています。

2014年財政検証との比較

下図を参照してください。

2014財政検証との比較

出典:厚生労働省「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しー2019(令和元)年財政検証結果 ー 」

2014財政検証時の予想と比べて、物価や賃金上昇率は下回ったものの、出生率や運用利回りは上回っています。

しかもこれ、2014財政検証時の経済再生ケースと比べてです。

このように前提となるデータはそこまで楽観的なものが採用されているわけではないと考えます。

データの定期的な見直し

しかもデータは定期的に最新のものに置き換えて財政検証は行われます。

国民年金法には次のように定められています。

政府は、少なくとも五年ごとに、保険料及び国庫負担の額並びにこの法律による給付に要する費用の額その他の国民年金事業の財政に係る収支についてその現況及び財政均衡期間における見通し(以下「財政の現況及び見通し」という。)を作成しなければならない。

出典:国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)

5年に一度は年金財政を見直しなさいよということですね。

まとめ

まとめ
  • 年金が2~3割減るとは所得代替率ベースであり
  • 実際は月額1.2万円の減
  • しかもインフレが加味されている
  • 前回の財政検証時と比べて試算の前提となる数字はそこまで楽観的なものでもない
  • 法律により今後も定期的な見直しが図られる
  • だから老後の収入として年金をあてにできる可能性は高い

以上、知らないと損する年金の話でした。

あなたの年金に対する不安が少しでも解消されたら幸いです。

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